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ニュースリリース2025/09/12岩質判定システム「GEOLAS」を開発
〜ブラストホールドリルの穿孔データから岩質をリアルタイム判定、安全で効率的な採掘を実現〜
当社はこのたび、ブラストホールドリルの稼働データを活用し、穿孔中の岩質をリアルタイムで判定するシステム「GEOLAS※1」を開発いたしました。
採石場や石灰石鉱山などにおいて、ブラストホールドリルによる発破孔の穿孔後、装薬・発破を行う際には、過装薬による飛び石や爆発力不足による大塊の発生が課題となっていました。これらは小割破砕や原石破砕機の歯板摩耗を早める要因ともなり、作業の安全性やコストに大きく影響します。
従来、穿孔時の岩質は目視で確認できないため、穿孔機の圧力や穿孔速度、装薬量の調整は熟練者の経験に頼らざるを得ませんでした。
今回開発した「GEOLAS」は、当社のブラストホールドリル稼働サポートシステム「F-MICAS※2」により取得した穿孔データをもとに、約10cmごとに「軟岩」「中硬岩」「硬岩」と岩質を判定。判定結果はキャビン内のモニタに表示され、モニタ画面を参照して適切な火薬や装薬量を選定することができます。
これにより、熟練者の経験のみに頼ることなく、誰でも経済的かつ安全な採掘作業を行える現場環境を実現します。

さらに、「GEOLAS」はGPSを搭載しており、穿孔位置を時刻、穿孔長、岩質判定結果とともに出力・送信することが可能です。これにより、ベンチ全体の地質分析や作業管理に活用でき、現場の効率化と精度向上に貢献します。

本システムは、当社製のブラストホールドリルに対応しており、現行機種に加え、一部の旧型機種を除いて導入が可能です。
当社は今後も、ICT技術の積極的な活用を通じて、誰もが熟練者並みの作業を安全かつ効率的に行える施工技術の提供に努めてまいります。
※1: GEOLAS(Geological Analysis System)、ブラストホールドリルの岩質判定システム

※2: F-MICAS(FRD Machine Information Control & Analysis System)、ブラストホールドリルおよび油圧ブレーカの稼働サポートシステム
